小山医院 三重県熊野市 内科・小児科

三重県熊野市 小山医院

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診療の中で

日本内科学会

2019年05月08日

日本内科学会に出席した。今年の会場は、名古屋だった。今年は、これまでにない十連休。しかもゴールデンウィークが始まる日に重なるような日程のため、2月の初めにホテルをとろうとしたものの、すでにどこも満室。やっと探したホテルは、最近開業したてのものだった。新しいホテルだったからか、カーナビゲーションで番地、名称、電話番号、どれを入れても検索が出来ない。大体の見当をつけてドライブしたものの、結局見つからず、駅周辺の駐車場に入れて、電話で道順を聞いて、やっとホテルに着くことが出来た。名古屋は大都市ではあるが、内科学会を催すには、小さいのではないかと思った。

毎回、相も変らぬマンモス会場だから、全貌をつかむことなどとても出来ない。いくつもの講演の中で、咳(せき)、痰(たん)に関する話が印象的だった。切り離して考えることが出来ない咳と痰。これらについての診療ガイドラインが発刊され、会場でも売られていた。さっそく購入したこのガイドラインには、咳と痰とが個別に解説されていて、演者によると、痰の診療ガイドラインは、世界初だそうだ。さっそく読み始めているが、治療薬が有用かどうかという基本的なことにも言及しているから、私など臨床医には読み応えがある。各章にFAQ(質疑応答集)がついていて、概略をわかりやすくしてくれている。また、小児についても成人とは別にページを割かれていることもわかりやすい。さっそく、日常の診療に役立てられると嬉しくなった。

学会では、いつも書籍売り場に行くことにしている。都会の書店でさえ比べものにならない量の書籍があり、眺めることの楽しさが満喫できるからである。おかげで、件のガイドラインのほかにもいい本を購入できた。

学会の帰りは、帰省客や観光客のクルマに巻き込まれて、道路は大渋滞。せっかくいい診療ガイドラインを手に入れ、厖大な量の書籍を眺めて、久々に満たされた気持ちが、すっかり遠のいてしまった。今後は、ゴールデンウィークは避けてもらいたいと願っている。