音のこと
ブレハッチ追伸
2017年10月10日
以下のようなお知らせがあった。
「本日10月10日東京オペラシティコンサートホールで予定されておりました、ピアニストのラファウ・ブレハッチの公演は、本人の体調不良のため、公演を中止とさせていただきます。
ブレハッチは昨日10月9日深夜に体調を崩し、今朝病院で診察を受けたところ、「急性胃腸炎のため完全な安静が必要」と診断されました。そのため、本日の公演は急遽中止する運びとなりました。」
9日のコンサートを聴いた私は、複雑な思いである。アンコール曲を短くして、早く終わりたいかに感じたことが、もしかしたら、体調不良が理由だったのかも知れない。昨日記したことは、あくまでも私の感想であるので、普遍的ではもちろんなく、今は、身体が快復することを念じるのみである。
やはり昔のことである。ウラディミール・ホロヴィッツが来日した際に、演奏の出来が悪くて、音楽評論家の吉田秀和さんが演奏を、骨とう品、それも割れた骨とう品と酷評した。ホロヴィッツは、来日したときに睡眠導入剤を飲み過ぎたことが演奏に響いたと、後日に告白したらしくて、割れた骨とう品と言われたことを気にしていたと聞く。捲土重来、再来日したときには、元々の素晴らしい演奏をした。
生身の身体で、限られた日に演じることの難しさを改めて思った次第である。